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Russia's FSB says it cracks Ukrainian network planning assassinations in Crimea
 Reuters, December 11, 2023

➡ロシア連邦保安庁(FSB)は11日、親ロシア派の暗殺計画に関与していたクリミアにおけるウクライナのスパイ網を突き止めたと発表した。
➡標的となっていたのは、ロシア政府が任命した「クリミア共和国」のセルゲイ・アクショノフ(Sergei Aksyonov)首長や親ロシア派の元ウクライナ国会議員であるオレグ・ツァリョフ(Oleg Tsaryov)氏などである。
➡ツァリョフ氏は、2014年にロシアがウクライナから併合したクリミアで、10月の襲撃で2発、撃たれたにもかかわらず、一命を取り留めた。ウクライナ保安庁(SBU)の関係者は当時、ロイターに銃撃はSBUの作戦だったと語っている。
➡FSBによると、ウクライナのスパイ網は、クリミアの鉄道やエネルギーインフラも標的にしていたという。FSBは、武器や爆発物の隠し場所を発見し、18人のウクライナ特殊部隊の工作員と共犯者を拘束したと述べている。

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Defense Intelligence Agency leader confirmed after Tuberville dam break
 Breaking Defense, December 11, 2023

➡今年12月上旬、米上院で承認された400人以上の軍人のなかに、米国防情報局(DIA)の次期長官と目されているジェフリー・クルーズ(Jeffrey Kruse)空軍中将が含まれていた。
➡クルーゼ中将は、国防総省の情報部門で長いキャリアを持ち、現在は国家情報長官室(ODNI)の軍事担当顧問を務めている。米上院での承認後、アヴリル・ヘインズ(Avril Haines)国家情報長官は、クルーズ中将の「豊富な経験と国を守る倫理への並々ならぬ献身」を称賛し、「軍事担当顧問としての賢明な助言が聞けなくなるのは寂しいが、彼が真に卓越したDIAの人材を率いていくなかで、彼の新しい役割でともに働くのは素晴らしいことだ」と述べた。
➡クルーゼ中将の軍歴を辿ると、ODNI顧問を務める前は、情報・安全保障担当国防次官室において戦闘機支援を担当していた。さらにそれ以前には、インド・太平洋軍の情報部長に就いていた。
➡クルーゼ中将は数週間前、DIAのスコット・ベリアー(Scott Berrier)長官からそのポストを引き継ぐ予定だった。だが、アラバマ州選出のトミー・チューバ―ビル(Tommy Tuberville)上院議員が軍将校の承認について阻止していることに巻き込まれてしまった。中絶政策をめぐって国防総省と数カ月に及ぶにらみ合いが続いた後、今週初めにチューバ―ビル議員は手を引いた。
➡2023年3月に開催されたイベントに参加したクルーゼ中将は、情報コミュニティにとってもっとも重要なミッションは防諜であると強調し、「私が皆さんにお伝えしたいのは、国家レベルから私が目にすることになる人材調達の部分に加えて、サイバー侵入、テクノロジーの利用、買収や合併、合弁事業、人材管理、米軍や産業界から訓練を受けてやってきた専門家の敵対者への雇用である」と語っている。

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CBI, FBI discuss greater cooperation in tackling cyber crime, sharing evidence
 Telegraph India, December 11, 2023

➡米連邦捜査局(FBI)のクリストファー・レイ(Christopher Wray)長官は11日、印中央捜査局(CBI=Central Bureau of Investigation)のプラビーン・スード(Praveen Sood)長官と会談し、サイバー関連の金融犯罪における協力の拡大や犯罪者・逃亡者を裁判にかける際の証拠の共有などについて話し合った模様である。
➡関係者によると、レイ長官がCBI本部に到着し、1時間にわたってスード長官と会談を行なったという。両長官は、組織犯罪ネットワーク、サイバー金融犯罪、ランサムウェアの脅威、経済犯罪、国際犯罪がもたらす課題を共有したとのことである。
➡レイ長官は、インドに2日間、滞在し、インドの治安当局や警察機関のトップにも会う予定になっている。
➡今回の会談では、「国境を超えた犯罪との戦いにおける協力を強化し、テクノロジーを駆使した犯罪の捜査に関する専門知識を共有するため、犯罪に関する情報交換を強化する」ことに焦点が当てられた。CBIは、「レイ長官の訪問は国際的な警察活動の協力精神にもとづき、あらゆる形態の犯罪と戦うための協力と共通のコミットメントを深めるための一歩を意味する」とし、FBIとCBIの長い関係における協力精神と永続的な協力に感謝した。
➡レイ長官の訪印は、米政府が国内で起きたシーク教徒の分離主義者への殺害計画とインドとの関連について疑惑を抱いているなかで行なわれた。インドはすでに、この疑惑を調査するためのチームを構成している。
➡以前、印外務省のアリンダム・バグチ(Arindam Bagchi)報道官は、FBIのレイ長官の訪印計画について質問され、「ご承知のように、インドは米国の政府機関と強固な安全保障、サイバーセキュリティ、テロ対策、麻薬対策の協力を行なっている。また、能力開発プログラムにも取り組んでいる。この継続的な二国間協力の一環として、FBI長官の訪印が計画されている」と答えていた。

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Iran tries Swedish EU employee for 'spying for Israel'
 Reuters, December 11, 2023

➡イランの司法当局は10日、欧州連合(EU)に雇用されているスウェーデン人の裁判を開始したと発表した。このスウェーデン人は、イスラエルのスパイ活動に協力したことから「地球上の汚職」の罪であるとして起訴されており、死刑が求刑されている。
➡スウェーデンは9日、2022年4月にイランで休暇中、身柄が拘束されたヨハン・フロデラス(Johan Floderus)氏の裁判が始まったと発表したが、何の罪で起訴されたかについては明らかにしていなかった。
➡スウェーデン外務省の報道官はロイター通信の取材に対して、「ヨハン・フロデラスは恣意的に拘束されており、すべての告発と罪状は虚偽である……我々はこのことをイランに対して、さまざまなレベルやタイミングではっきりと伝えてきた」とコメントしている。
➡人権擁護団体や西側諸国の政府は、イランがでっち上げの可能性のある理由で逮捕し、他国から政治的譲歩を引き出そうとしていると非難している。一方、イランは刑法にもとづいて逮捕しており、政治的理由による高速に関して否定している。
➡スウェーデンとイランの関係は、スウェーデンが1980年代の政治犯の大量処刑と拷問に関与したとして、2019年に元イラン政府高官を逮捕してから緊迫した状態になっている。
➡イランの司法当局によると、フロデラス氏はイスラエルのスパイ活動に協力し、米国とヨーロッパの機関によるプロジェクトを通じて活動していたという。後日、別の審問が行なわれる見込みである。

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Don’t let FISA provision expire; reform it
 by Darin LaHood (U.S.
Congressman)
 Washington Times, December 7, 2023

➡2001年9月の米同時多発テロ事件後、米政府は海外のテロリストによる米国本土への脅威を認識できなかったことについて、法律的なギャップがあったことを批判された。2008年、外国情報監視法(FISA)第702条は、そのギャップに対処するために制定された法律であり、米政府が米国外にいると合理的に考えられる非米国市民の情報を取得することを許可するものである。
➡それ以来、第702条は、米国人に危害を加えようとする外国の敵対者の計画に関する情報を収集し、米政府がその情報にもとづいて迅速に行動し、米国の国土や国民を攻撃しようとする試みを阻止するための不可欠な手段になっている。
➡元テロ検察官としての経験から、FISA第702条は、海外の攻撃から米国の外交官や軍人を守ることから、米国を攻撃しようとする外国のテロ計画を阻止することまで、米国人の声明を守るために計り知れない成果を上げてきたと言える。テロリズムにとどまらず、FISA第702条は、米政府が外国の敵対勢力から、その他の悪質な計画に関する情報を収集することを可能にしてきた。
➡たとえば、FISA第702条は、病院や電力会社といった米国の重要なインフラを狙うロシアやイランからの悪意あるハッカーを妨害するための実用的な情報収集を促進する。同第702条は、中国から化学物質を密輸して、違法なフェンタニルやメタンフェタミンを製造し、国境を越えて密輸する麻薬密売者を妨害するための実用的な情報収集も促進する。
➡だが残念なことに、この手段は米国人を守るために多くのことを成し遂げてきたが、米国人を守ると誓った人びとによって悪用もされてきた。とくに米連邦捜査局(FBI)は、FISA第702条の権限を尊重することを怠ってきた。
➡たとえば、FBIは、FISA第702条の権限を濫用し、正当な理由もなく、米国市民に関する情報を求めてデータベースの検索を行なった。もちろん、FBIには正当な理由がある場合もあるが、あまりにも長い間、その裁量を乱用し、法の範囲外の非合法な目的のために、米国市民に関する情報を平然と照会してきた。これを許すわけにはいかない。
➡米議会では、このような濫用が繰り返されていることを理由に、FISA第702条を今年末に失効させるべきだという意見もある。だが、それがFBIで膿んでいる問題に対する論理的かつ生産的な解決策だとは思えない。
➡昨年末、米下院情報委員会では、FISA第702条の実質的かつ有意義な改革を策定するという難しい課題に取り組んでいた。その努力の結果、テロの脅威から米国人を守るFISA第702条の有効性を奪うことなく、米国人のプライバシーと市民権を守るFISAの法改正パッケージが完成した。
➡そのパッケージでは、米国人に対するFISAの照会を許可できるFBI捜査官の数を90%以上、減らすことができる。また、米国人が関与するFISAの照会を減らし、承認された照会が法律の範囲内であることを保証することを意味する。さらにFISAに違反した者、FISA申請書を漏洩した者、FISA裁判所に嘘をついた者に対する刑事罰を強化し、裁判所に個人を侮辱罪で拘束する権限を与え、FISA監視命令の根拠として報道や調査などを用いることを禁止する。
➡最後に、FISA改革パッケージは、米国人を対象とした監視申請を精査するために国選弁護人を任命すること、検察官がFISA裁判所の裁判官を買い漁ることを防止すること、聴聞会を記録し、その記録を議会に公開することを義務づけることによって、FISA裁判所をより徹底的で透明性のある監視の場を作ることができる。
➡米国人は、政府の行き過ぎた行為と安全保障やテロリズムの脅威の両方から保護されるべきである。FISA第702条は、米国人を守るために再承認されなければならないが、政治的な行き過ぎやプライバシーの侵害から守るためにも改革されなければならない。FISA改革のパッケージは、まさにそれを実現するものになると考えられる。

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